アザーンとイカーマ
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アザーンとイカーマの定義:

アザーン:

特定な祈願により礼拝の時間になったことを知らせること。

イカーマ:

特定な祈願により礼拝が開始することを知らせること

アザーンとイカーマの規定

アザーンとイカーマの規定

旅行時や日常においてその二つは、ファルド・キファーヤ(ファルド・キファーヤ:ムスリムのコミュニティーの一部によって満たされた義務は、コミュニティーの残りの者からそれを行わなかった時の罪が無くなること。)ー1日5回の義務の礼拝時のみーです。何故なら、それらはイスラームの宗教儀礼での表徴だからであり、それらを無視することはできないからです。預言者は述べました。 : «礼拝の時がやって来たら誰かに礼拝の呼びかけ(アザーン)をさせなさい。そしてあなた方の中で一番年上に礼拝の先導をさせなさい。» (合意によるハディース)

2.個人において:

それらはスンナです。ウクバ・イブン・アーミルの伝承によると、「アッラーのみ使いはこう言いました。; «あなたの主はシャズィーヤ
(シャズィーヤ:山頂ので盛り上がっている部分)でアザーンを唱え礼拝する羊飼いに驚きます。そしてアッラーは仰せられます。「われのこの下僕を見なさい。彼は祈りの呼びかけ(アザーン)を行い、祈りの開始を呼びかけ(イカーマ)てから、われを恐れて礼拝を行います。確かにわれは彼の全ての罪を許し、天国に入れます。» (ナサーイーの伝承)

アザーンに潜む叡智

1.礼拝の時間になったこととそれを行う場所を通知する。

2.集団礼拝を促す。

3.礼拝を行うことが最もすばらしい恩恵の一つであることを、怠け易い者に注意し忘れているものに思い出させる。

いつアザーンが定められ、その原因は何?

アザーンはマッカからマディ-ナへと移住
(ヒジュラ)した最初の年に定められました。それは全員が礼拝の時間になったことを知るための合図が必要になったからです。ムスリムたちはそのことで協議しました。すると夜中にアブドッラー・ イブン・ザイドはナークース
(ナークース:ベル)を持った男の夢を見ました。彼はその男に言いました。; “そのベルを売ってくれませんか?” その男は答えました。; “それで何をするのですか?” アブドッラーは言いました。; “それで礼拝へ呼びかけます。” その男は言いました。; “それより良い方法を見せましょうか?” アブドッラーは “はい” と言いました。するとその男は彼に知られているアザーンを教え、それからイカーマを教えました (アッダーリミーの伝承)

アブドッラーは言いました。「私は目が覚めるとアッラーのみ使いの元へ行き、私が見た夢について話しました。」すると預言者はこう言いました。「イン・シャーアッラー: «アッラーの御心のままに)、それは真実の夢です。ビラールと立って、それを彼に教えなさい。彼はあなたより声が大きい。» (アブー・ダーウードの伝承)

アザーンの徳

1.ムアッズィン(アザーンの詠唱者)の声を聞いたものは皆、審判の日にアッラーの許で彼のために証言するでしょう。預言者はこう言いました。: «Çムアッズィンの声を聞いた人間もジンもその他の者も審判の日に彼のために証言するでしょう。 (ブハーリーの伝承)

2.人々がアザーンの中にある徳を知っていたなら、誰もが競って詠唱したでしょう。預言者は述べました。: «人々がもし礼拝への呼びかけの中にあるものと、礼拝の最前列にあるものを知り、そして(それゆえにその役割や場所が満杯になってしまい)くじ引きする
(くじ引き:それに優先するものを選ぶためにするもの。)しかその場が見つけられなくなっら、彼らはそうしたであろう (ブハーリーの伝承)

アザーンの有効性の条件

1.分別のつくムスリム男性によって詠唱されること。

2.適切な順番に行われること。

3.言葉と言葉の間が大きく離れていないように続けて行われること。

4.礼拝の時間に入った時に行われること。

アザーンのスンナ

1.キブラに顔を向けること。

2.ムアッズィンは大小の不浄から清浄であること。

3.次の2つの言葉を言う時に右と左に顔を向ける。「ハイヤ・アラッ・サラー、ハイヤ・アラル・ファラー」

4.両耳の後ろに両手の人差し指をあてること。

5.ムアッズィンは美しく大きな声の持ち主であること。

6.アザーンは、適切な発音で明晰にゆっくりと発声されること。

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耳の後ろに指を添える

アザーンとイカーマの特質

アザーンの言葉: “アッラーは偉大なり(これを4回)私はアッラーの他に神はなしと証言する(これを4回)私はムハンマドがアッラーの使徒であることを証言する(これを4回)「礼拝のに来たれ」(これを二回)「成功に来たれ」(これを二回)アッラーは偉大なり(これを2回)アッラーの他に神はなし” (ムスリムの伝承)

イカーマの言葉: “アッラーは偉大なり(これを2回)私はアッラーの他に神はなしと証言する(これを2回)礼拝に来たれ 成功に来たれ 礼拝はまさに始まった(これを2回)アッラーは偉大なり(これを2回)アッラーの他に神はなし”

アザーンを聞いた者が推奨されること

1. «ハイヤ・アラッ・サラー(礼拝に来たれ)」と「ハイヤ・アラル・ファラー(成功へと来たれ)» 以外のムアッジンの文句を繰り返して唱えます。上記の二つの言葉の時には、その後に» ラー・ハウラ・ワ・ラー・クーワタ・イッラー・ビッラー(アッラーの他に諸事を司り事象を変転させる、いかなる威力もなし) と唱えます。(ブハーリーの伝承)

2.アザーン終了後、; «アシュハドゥ・ アン・ラ―・イラーハ・イッラッラー・ ワフダフ・ラー・シャリーカ・ラ、 ワ・アンナ・ムハンマダン・アブドゥフ・ワ・ラスール、 ラディ―トゥ・ビッラ―ヒ・ラッバン・ ワビ・ムハンマディン・ナビーヤー、 ワビル・イスラーミ・ディ-ナー 意味:私は、並ぶ者無き唯一のアッラー以外に真に崇拝すべきものは無く、ムハンマドは彼のしもべであり使徒であると証言します。私はアッラーが私たちの主であり、ムハンマドが私たちの使徒であり、イスラームが私たちの宗教であることに満足しました。 (ムスリムの伝承)

3.アザーンの後に預言者に主の恵みを授けられるように次のように祈ります。: アッラーフンマ・ラッバ・ハーズィヒッダァワティッターンマ、ワッサラーティルカーイマ、アーティ・ムハンマダニルワスィーラタ・ワルファディーラ、ワブアスフルマカーマルマフムーダッラズィーワアッタフ» 意味:アッラーよ、この完全なる呼びかけと、確立した礼拝のの主よ、ムハンマドに高い位階と完璧なものをお授け下さい。そして彼を、あなたが彼にお約束になった讃えられるべき立ち所へと、蘇らせて下さい.» (ブハーリーの伝承)

4.アザーンとイカーマの間に自分自身の為の祈願(ドゥアー)をおこないます。実にこの時のドゥアーは拒絶されません。預言者は述べました。: «本当にアザーンとイカーマの間のドゥアーは拒絶されません。» (アフマドの伝承)

アザーンとイカーマに関する規則

1.ズフルとアスルのような2つの礼拝を纏めて行う時は、1度のアザーンで充分ですが、イカーマはそれぞれの礼拝の度に唱えられなければなりません。

2.イカーマの後に、礼拝の開始が遅れた場合は、後に礼拝が開始する前にまたイカーマを唱える必要はありません。

3.ムアッズィンはアザーンの言葉を間違えないように注意しなければなりません。例えば次の様にです。

a -言葉: “アーッラーフ アクバル” (初めのاアを長く詠む)(意味:アッラーは偉大だろうか?)と質問しているようになる。

b―言葉: “アッラーフ アクバルのアクバール” ب(英語のBと同様)の後にا(英語の長いaと同様)に詠む。

c―言葉: “アッラーフ―ワクバル” وワの文字を加える.

4-イカーマが唱えられた後に任意の礼拝をするべきではありません。但しイカーマの前に任意の礼拝を既に始めていて、残すところ少しであれば、最後まで礼拝を終了することができます。しかしながら礼拝がまだかなり残っているなら(タスリムなしで)それを中断し、イマームが先導する義務の礼拝に参加しなければなりません。

5-物事の判断が出来る分別のある子供のアザーンは受け入れられます。

6-睡眠や忘却によって終わってしまった礼拝のアザーンとイカーマが規定されたのは、次のハディースによります。「サハーバが未明の礼拝に太陽が昇るまで眠っていた時、預言者はビラールにアザーンを命じた。それから彼らはウドゥーを行い、ファジュルの2ラクアの礼拝をした。それからビラールにイカーマを命じ彼らを先導してスブフの礼拝を行った。」» (アブー・ダーウードの伝承)

7.既にモスクにいる者は、理由がない限りアザーンの後にモスクを出ないようにします。アブー・フライラの伝承によると預言者は; «あなたたちがモスクにいる時礼拝への呼びかけがあったら、礼拝が終了するまで誰もモスクを出てはいけません。» と言いました。 (アフマドの伝承)

8.ムアッズィンは2つのシャハーダ(アシュハドゥで始まる)信仰告白を表す部分を唱える時最初は、声を低めて、二度目に繰り返す時には、高い声で発声するのがスンナです。
(アブー・ダーウードの伝承)

禁止事項;

1.アザーンでアルファベットや子音と母音を変えたり、音の発音が本来より短くなったり長くなったりする原因になるメロディーを付けたり歌うように発声すること。

2.アザーンの後に大きな声で預言者への祈りと平安を祈願すること。

3.一部の人たちが行っている: “カドカマティッサラーû” を聞いた時に言う言葉: “アカーマハッラーフ、 ワ・アダマハー” [アッラーは創設し、それを保ちます]

ファジュルのアザーン

ファジュルの礼拝には2度のアザーンが定められています。初めは規定時間に入る前、2度目は礼拝の時間に入ったことを知らせるためです。故に最初のアザーンでは “礼拝は睡眠に勝る” と2度唱えます。これは預言者がビラールに時次のように述べたからです。 «スブフ(ファジュル)の最初のアザーンでは呼びかけ(アザーン)を行う時は、「礼拝は睡眠に勝る、礼拝は睡眠に勝る」と言いなさい。 (アブー・ダーウードの伝承)

アザーンは悪魔を追い払う。

アブー・フライラの伝承によるとアッラーのみ使いは言いました。: «礼拝への呼びかけがあった時には、シャイターン(悪魔)は放屁しながらアザーンが聞こえないように逃げるでしょう。アザーンが終わると人々の元へ帰ってきます。また報酬を受ける時(報酬を受けるの意味は、イカーマをすること)、にも逃げ出し、終わると戻ってきます。そして人にあれやこれやと囁き、人が既に忘れていた事に関して思い出させ、礼拝中に今どのラクアなのかさえもわからない状態にまで心を揺さぶります。それでその人が、3ラクアか4ラクアか礼拝したか確かでなければ、礼拝の最後に座ったままで2度サジダ(平伏礼)させなさい。»
(ブハーリーの伝承)

要請

1.アザーンの後でイカーマの前にモスクを出ることは許されません。これはアブー・フライラの伝承による次のハディースによります。「アザーンの後に、ある男がモスクを去る人を見た時に言いました。あの男はアブル カシム(預言者ムハンマド)に背きました。

2.任意の礼拝にはアザーンもイカーマもありません。同じくイードの礼拝、雨乞いの礼拝、葬儀の礼拝、日食の礼拝、ただしムアッズィンが日食の礼拝で: «アッサラートゥ・ジャーミーア» [という以外は行われません。]

3.豪雨や極寒の場合、ムアッズィンは «ハイヤ アラルファラー」の後に「アラー・サッルー・フィー・リハーリクム と言います。これは、最悪の気象状況でモスクに来ることができなくても仕事場や家の側や何処にいても礼拝は可能ですという意味です。